2008年1月25日金曜日

小中連携が始まりました …07年取材後の感想2

小中連携が始まりました

■小中一貫教育とは? (品川区HPからの抜粋)
品川区における小中一貫教育の基本的な考え方
品川区における小中一貫教育の展開

小中一貫教育のめざす姿
・小学校から中学校への移行によって生じる心理的負担を軽減したゆとりある安定した生活
・9年間を通して、子どもの多様な資質や能力を伸ばす系統的・継続的な学習、心の教育や生活指導と関連付けた生き方指導
・年齢を超えた子どもたちの活動、社会とのかかわりを重視、豊な社会性や人間性の育成

■取材で感じた小中連携

いよいよ小中の連携が始まり、各小中学校で色々な取り組みが始まっています。英語や体育(柔道)などの授業を中学の先生が指導したり、小中の先生同士の研修会が開かれるなどその活動は活発に行われているようです。そこで、今回の取材で興味深かったことをいくつかご紹介します。

具体例としては、三木小学校では中学校の生徒が美術の時間に制作したマナーについてのポスターを校舎の廊下に掲示していました。中学生のマナーに対する考え方とその作品が持つ美術としてのレベルの高さの両方を感じることができました。宮前小学校では中学での「チャイム着席」(チャイムが鳴った時には着席している状態を作ること)にスムースに子どもたちが馴染めるように、お昼休みと20分休憩の終了3分前に予鈴代わりに音楽を流すという試みを始めていました。子どもたちの学校生活に対する姿勢を養うことと授業時間の確保が狙いとのことでした。

また、大崎中学は戸越小、三木小、芳水小の三校と連携していますが、芳水小学校で興味深いお話を聞かせていただきました。大崎中学の体験授業の際には、3つの小学校からそれぞれ児童が集まります。普段一緒に授業を受けたことのない児童同士が同じ授業を受ける体験をすることになります。英語や数学の授業だけでなく、スポーツテストや学力調査も3つの小学校共通で行われます。芳水小学校の八重樫校長先生はこれらの経緯で、1つの学校だけでなく地域全体の学力を高めることを狙いの一つとしてお話してくれました。小中一貫小学校では実現しない独自の施策だと感じました。

小中の連携だけではありません。“小一プロブレム“(昨今の1年生が落ち着いて授業が進まない全国的な問題)などに対応する施策として、幼保小連携も始まっています。低学年(1・2年生)と幼稚園や保育園の園児が一緒に授業を受けたり、小学校の市民科の内容を幼保の先生が研究したりということが進められているそうです。芳水小学校では一緒にプールで遊んだり、2年生が園児に小学校内を案内するなどの授業で児童の自覚を高める試みをしています。

子どもたちが心身ともに成長する過程において、生活環境や人間関係が急激に変わるタイミングを上手に乗り切るためのサポートがこのような様々な施策として表れているのだと思います。小中連携はまだ始まったばかりです。今後さまざまな施策が始まると思います。小中連携への取り組みも小学校選択の1つの注目点として参考にしていただければと思います。

取材:行慶寺ルンビニ幼稚園HP委員会 村田成至

2007年 校長先生インタビュー(PDF) より抜粋

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